ピンポンパールを買ってきてから間もない頃、アクアリウム初心者だったこともあり早速金魚たちを赤斑病にしてしまいました…ただ幸いだったことに赤斑病はカンパラDでサクッと治ってくれたのです。
★ピンポンパール(金魚)に赤い滲みが…赤斑病の治療から完治まで
その約半年後、再び赤斑病が…と思いきやこれが何度治療しても治らないのです!
カンパラDで薬浴(1~2週間)→本水槽に戻す→赤い点再発を3度繰り返しネットで調べまくってようやく辿り着いた答え。
この赤い点はツリガネムシが原因でした!
金魚の病気治療から完治まで
ツリガネムシ
まずはツリガネムシについて簡単に説明すると…
”ツリガネムシ”とは
本来淡水にいるべき常駐菌で本来は水質浄化の役目を果たす役割があるそうですが水質悪化すると水質を綺麗にすべくこのツリガネムシが増殖し、その一部が金魚の体にくっついてしまうのだとか。
ツリガネムシは金魚にくっつきながら水槽の細菌やプランクトンを食べるので金魚には大きなダメージはないけれど二次感染を引き起こす原因になるそうです。
引用:ツリガネムシ病(エピスティリス)とは?その発生原因や特徴 | 金魚どっとこむ
我が家の金魚も水質が悪化したタイミングでかかったのだと思います…。かかった金魚がどんな症状だったか、どんな風に治療したのかを詳しく書いていきます!
ただ今回完治までに時間がかかったかと言うと、ツリガネムシが赤班病と似ている&一時的に治ってしまうからです。
もし赤斑病を繰り返して治らない、なんて方はツリガネムシかもしれません!
白い点が現れる?
ツリガネムシ初期症状
最初の数回は赤斑病と疑わなかったので見落としていたのですが、ツリガネムシはまず始めに白い点ができます。(この白点がツリガネムシの集合体でよく見るとヒョロヒョロしている。)
そしてこの時に白い点以外の初期症状も見られます。
金魚が壁や砂に体を打ち付けて痒がる!
私の金魚も再発した時に体を壁に打ち付け痒がっていました。ですが痒がる行為は割とすぐ収まってしまいます。
金魚によって様々かとは思いますが、私の金魚は白い点から赤に変わるころには体を打ち付けなくなりました。(1日くらい痒がってその後は痒みは収まるみたいです。)
そしてその頃の白点の状態がこちら↓です!
白点をよく見てみると何かがくっついている!
正面から見るとただのちょっとした白点(粘膜の塊のようにも見える)なのですが、横から見ると何か糸のようなものがついているのがわかります。
この金魚の玉ちゃんは右側と左側どちらもツリガネムシにやられている状態でした。
白点とその先のヒョロヒョロ。これがツリガネムシの集合体!
何度も見逃してしまったほどこの状態の時期は短いです(約1日)。この後白点はあまり目立たなくなり、赤点が現れるようになります。
ツリガネムシ中期症状
赤い点が現れる
そしてこの白い点の後には必ずその周辺に赤点ができ、2~3日後には赤点が広がり血が滲んでいるようにも見えてきます。
これだとちょっと分かりにくいのでもう一枚!
因みに下記が玉ちゃんが半年前にかかった赤斑病の写真です。(色上げの餌でだいぶ赤味が増し大きくなりましたが同じ玉ちゃん!)
ツリガネムシの赤点と赤斑病の赤い滲む感じ、違いがわかったかもしれません。でもネットにはこんな違いの写真なんてなく、本当に赤斑病だと思っていました…
下記が玉ちゃんの左側です。こちら側を見ると点というよりちょっと滲む感じにも見えますよね…
注意!ツリガネムシの症状は一時的に治りやすい
ツリガネムシが何故何度も再発してしまうのか…それは一時的に症状が消えて治ったと勘違いしてしまうからです。
まず私が赤班病と信じて違う薬(観パラD)を使ってしまったのも問題ですが、それでも症状は一時的に消えますし、なんなら塩水浴の状態で消えることも…ですが、治ったわけではないので必ず再発してしまいます!
ツリガネムシはカンパラDや塩水浴で治らない、加えて、ツリガネムシは治るまでに3~4週間と長い期間がかかるのです。
こんな感じで【①白い点の期間が短く1日程度で消える】【②赤い点が赤班病と似ている】【③塩水浴や観パラDで症状が消える】ことからツリガネムシと判断するまでにかなり時間がかかってしまいました。
ツリガネムシに効く薬は?
アグテン
ツリガネムシに効く薬はいくつかあるようですが私は”アグテン”を使用しました。というのも何度も失敗しているせいもあり、本水槽で治療をしようと思ったからです。
“アグテン”本体にも書いている通り、この薬は水草水槽にも使えます。しかも”アグテン”は海老などの甲殻類にも使えるとのことでした。
とはいえ私が買っているのはレッドチェリーシュリンプ、少しデリケートな海老なのでやはり別水槽で治療することに…
アグテンの使用方法
アグテンの使用量ですが、10リットルに対して1mlです。金魚にショックを与えないよう一日に数回に分けて投与します。
ライトや日光に当たると薬の効果が減ってしまうようなので光は避けます。
海老にも有効ですが海老がいる水槽で使う場合は薬の量を70%に抑えて様子を見ながら使うのが良いようです!
塩水浴との併用ですが、「良い」と書いている人と「ダメ」と書いている人どちらも見かけたので念のため私は塩水浴との併用は避けました。
というのも金魚自体は元気だったので塩水浴の必要もなかったからです。もし薬浴前にツリガネムシの二次被害で金魚が弱っている場合は先に金魚の体力回復のために塩浴をするのが良いかと思います。
ツリガネムシ
薬浴から完治までにかかる期間
このツリガネムシにかかってしまうと完治まで時間がかかると言われています。(ツリガネムシが完全に消えるのには3週間~1ヶ月はかかるようです。)
そのことは実際に治療をして体感をしました。たまちゃんのようにしっかりとした症状が現れてしまうと塩水浴を3週間したとしても治らなかったからです。
今回はアグテンを使った薬浴を3週間行いました。下記のように薬浴をしました。
- 1日目…薬浴開始。10ℓ水槽にアグテンを1㎖、一日かけて投与。
- 3日目…2分の1水換え。その際アグテンを1㎖入れる。
- 3日目以降、2日に2分の1水替え&薬投与。(3日に1度だと水槽内が汚れてしまうようで赤飯病にかかりました。なので水買えは2日に1度を推奨します!)
- 3週間後…治療終了。本水槽に戻す。
この方法でようやく左右どちらも綺麗に治りました!
ツリガネムシ
その他治療方法はの効き目は?
こんな感じでこのツリガネムシの治療にはかなり苦労しました!
この他にも「薬を患部に塗るのが良い」や「ツリガネムシの白点部分を引っこ抜くのが良い」なんてのもありました。それらがどうだったのかと言うと…
患部に薬を塗ったところですぐとれた
この治療は白点部分に綿棒で薬をとって患部に塗るというものでした。実際に私もやっては見たのですが…水槽の中で泳ぐとあっという間に薬は溶けました。
そもそも玉ちゃんの場合はエラに近い部分に患部があったので、エラに薬が入るかもしれないリスクを背負ってまでやることではなかったなと思います…
“引っこ抜く”もオススメできない
これはオススメできないので詳しくは書きません。というのも一度引っこ抜けても再びツリガネムシが集合してすぐにまた束になるからです。
完全に取ろうと思うと4~5回この作業を繰り替えさなければなりません!
金魚の体に傷つけることになりますし、金魚に負担をかけることになるのでオススメしません!因みに幹部に薬を塗るときも↓この状態になるので、やっぱり幹部に薬を塗るのもオススメできません。
ツリガネムシは”イカリムシ”とは違います!
赤斑病が間違いだと気づいたとき、私ははじめに”イカリムシ”かと思い、下記薬を一日だけ投薬してしまいました…。その後イカリムシを抜く動画を見て分かったのですが、ツリガネムシとイカリムシは別物でした!(イカリムシはもっと虫っぽい)
下記薬は間違いなうえ、キツイ薬なので間違えて使用しないようにしてください!
塩浴・グリーンFリキッドは弱すぎる!
ツリガネムシには「塩浴・グリーンFリキッドも効く」と書いていました。実際にどちらも2週間(塩水浴は3週間)やってみましたが治りませんでした。
恐らく1か月くらい続ければ治ったかもしれません…が、玉ちゃんくらい症状が出ている場合には塩浴・グリーンFリキッドは弱すぎると感じました。
ツリガネムシ
ようやく完治…
いかにこの病気で混乱し時間がかかったかお分かりになったかもしれません…。
このツリガネムシの症状が出たのが10月頃、完治した現在が2月です。
玉ちゃんには長い闘病生活をさせてしまいました…。ですが途中に弱ったりすることもなく始終元気でいてくれて本当に良かったです! まん丸で可愛い玉ちゃんが本水槽で見れるのが本当に幸せ!
これからはまずは病気にかからせないようにもっと注意をしつつ育てていきたいです!
▼今回使用した薬【アグテン】
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